2012/10/08

バークレーに来て予想外に嬉しかった2つのこと

<GSPP(公共政策大学院)を知る人が多かったこと>
 公共政策学は、大学の専攻の中でもマイナーな方だと思う。でもここバークレーでは、それなりの知名度を有しているようだ。例えば、1週間ほど間借り(sublet)させてもらった初老の建築家夫妻にしても、私がGSPPの学生と知ると、「公共政策といえばバークレーの目玉学部よね」などと仰せられる。多分にお世辞が入っているんだろうけど、でも嬉しいことは嬉しい。
 GSPPのワークロードの重さも、学内外に知られているようだ。実際、こちらに来てから、「そうか、君はGoldman Schoolの学生なんだ。それは大変だね」といった言葉をかけられることが幾度かあった。そのニュアンスは、「そうか、君は犬のウンコを踏んじゃったんだ。それは大変だね」のそれに近い。

<日本に親しみを感じる人が多かったこと>
 私が日本人と知ると、ほとんどの人は明るい表情を見せてくれる。まあこれは西海岸だからかもしれないけれど、日本に旅行したことのある人も多くて、札幌、京都、大阪、博多、東京なら六本木のバーから葛西の地下鉄博物館(マニアックな!)まで、皆さん実にいろいろ足を運んでいる。またGSPPには、日本語を話せる(非日本人の)学生が、私の知るだけで3人いる。人数比で考えると、これはなかなかのものである。
 「日本はいい国だ」「日本が大好き」「また行きたい」。この好感度の高さを、どう受けとめたらよいのだろう。そう遠くない昔、カリフォルニアで押し潰されるような暮らしを強いられた日系人たちのことを思うと、どこか静かな暗がりに向かってひとり合掌したい気持ちにもなる。
 非効率的なまでに効率的でも、部分最適が全体最適につながらなくても、合理主義のようでいて精神主義であっても、私はやっぱり日本が好きである。おはよう、ごめんね、ありがとう。さよなら、おやすみ、またいつか。


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